2010年06月15日

『恋するベーカリー』を観た感想です。

90点(大笑い!)/100点満点

観たいなーと思いつつ、忙しくてなかなか行けなかったこの作品、何と福岡県・小倉(小倉昭和館)で観れました。 ありがとう。

ベーカリー店を経営する50代の女性ジェーン(メリル・ストリープ)と、彼女と10年前に別れた弁護士ジェイク(アレック・ボールドウィン)、そしてジェーンと恋仲になる同じくバツイチの建築家アダム(スティーブ・マーティン)が織りなすラブコメディ。
いくつになっても、恋することを忘れちゃいけない。恋すれば恋しないよりも楽しいに決まってると思えてくる後味の良い作品でした。

koi1.jpg アレック・ボールドウィンは、ワーキング・ガールでの脇役が好きだった役者で、その後2枚目主役路線になかなか乗れなかったわけですが、今回はどうしてどうして立派に主役ですよ。もちろんメリル・ストリープの方が断然格が上ですが、本作で観客を笑わせてくれるのはボールドウィン。 コメディアンのスティーブ・マーティンでもありません。 いかす胸毛は健在ですが、その下の腹が出てること出てること。腹以外のぜい肉もたっぷり感十分! それでもって、ナイスバディの若妻と再婚している身分でありながら、自信たっぷりに元妻を口説きにかかる、これぞ堂々たる節操無き男の本性! そのあまりの“男らしさ”に元妻ジェーンも魅かれてしまって、ベッドイン。 果たして、ジェーンはジェイクを選ぶのか、それとも紳士的なアダムを選ぶのか!

ハッパを吸ってラリっちゃうという、あまりよくないシーンもありますが、まあ大人の映画ということで。

koi2.jpg ジェーンがアダムに焼いてあげるチョコレート・クロワッサンがとっても美味しそう。 アダムが見ている前でパン生地作りからチョコレートを巻いて焼き上げるまで、とっても楽しそうな二人。 美味しそうに食べるアダムの表情はジェーンへの敬意すら感じる紳士的な雰囲気がとてもよく(スティーブ・マーティンのおふざけでない、こういう演技は好きだ。ラリったシーンで一瞬だけどスティーブらしさも忘れてないところがまたいい。)、きっと『恋するベーカリー』という邦題は、人生もこんな風に手間を惜しまず丁寧に美味しく焼き上げたいね、というジェーンの気持ちを表しているのだろう。 ちなみに原題の日本語訳は『複雑だよ』。 作品の内容をストレートに表現しているのは原題の方だけど、手を抜き過ぎだよ。

それにしても、この作品のカメラマンは、とことんメリル・ストリープを明るくコミカルに撮影しています。ベッドシーンでも。もちろん彼女の妖艶さを際立たせようと思えばいくらでも出来るはずですが、そうしなかったのはこの作品では大正解。 ジェーン役をメリル・ストリープではなく、ダイアン・レインに代えて、もっともっと女の色気を絵にすれば、う〜ん、たぶんまったく違う作品になっちゃうな。観てみたい?


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2009年11月17日

『イングロリアス・バスターズ』を観た感想です。

90点(こんな戦争映画観たことない!)/100点満点

試写に誘われたので観てきました。

突き抜けている! 奇想天外ですが、ハチャメチャではなく、爽快なまとまりをみせてくれます。
inglourious.jpg
タランティーノは戦争映画向きなのかも。 彼のストレートな残虐描写は、もちろんギャング作品向きでありますが、戦争、ことにナチスの残虐性を描き、そのナチスを怯えさせる残虐行為をブラッド・ピットらに怪演させる監督としてもレベルの高い仕事をやってくれています。 日常生活における人間の残虐性は、観ていて気持ちのいいものではないのですが、舞台が戦時下だということでその行為を観客に納得させ、緊張感みなぎるエンターテイメントに仕上げるための爽快なスパイスにしています。

イタリア語にまつわるやり取りは、爆笑でした。

まあ戦争映画ですから、基本的には男性向きの作品です。たぶん…。だけど明るく突き抜けている作品で、しかもブラピですし、多少刺激的な作品が好きな女性であれば十分に思いっきり楽しめると思います。

それにしても、ナチス将校のランダ大佐は、東西ドイツ冷戦下が舞台の『善き人のためのソナタ』で描かれた国家保安局(シュタージ)のヴィースラー大尉に、なぜだかダブって見えました。 二人とも頭が良くて、鋭くて。 もちろんヴィースラーは愛すべき大尉で、本作のランダ大佐は“狡猾”で“おもしろい”、“嫌な”奴ですが。

 

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2009年10月04日

『重力ピエロ』を観た感想です。

90点(人間ドラマとしても見応え十分)/100点満点

伊坂幸太郎原作のこの作品、今月DVD発売を知りつつも先週撮影出張先の山口で、まだ劇場公開していたので観てきました。 上出来の作品でした。 映画を観た後で、原作を読んでみましたが、う〜ん、映画の方がいい感じでした。

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描かれている一つの家族。 長男の泉水(イズミ)[加瀬亮]とその弟・春(ハル)[岡田将生]、そして父[小日向文世]と今は亡き母[鈴木京香]の4人。
ごく普通の家族というわけではない。しかしその絆は、うらやましいほどに強く、真実味があります。

血の繋がりとは? 正義とは? ミステリーとしてのスリリングな展開の中に力強い人間ドラマが描かれています。
小日向文世が演ずる一見頼りなさそうな父親の内に秘めた妻へのそして息子たちへの愛情の強さと優しさが、「俺たちは最強の家族だ!」と言い放つセリフに説得力を与え、作品のテーマをより際立たせてくれます。

重く暗くなりがちな家族の秘密と、渡部篤郎扮する嫌な男の関係が明らかになっていく絶妙のバランス感覚を堪能し、まさに“重力から解き放たれた”ような後味の良さに身をゆだねてください。

  

posted by ko-ji at 20:28| Comment(2) | TrackBack(4) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月02日

『あの日、欲望の大地で』を観た感想です。

70点(脚本・演出・撮影がうまい)/100点満点

監督が『21グラム』の脚本家ギジェルモ・アリアガということで、期待して観てきました。
『21グラム』では、「生きること」「愛すること」、そんな人間の本質を、生々しくさらけ出しながら描き切っていました。 本作『あの日、欲望の大地で』は監督として第1作目とのこと。その才能は十分に発揮されていました。

anohiyokubo.jpg

『21グラム』同様に、ストーリーは入り組んでいます。
しかし、30代前半のシャーリーズ・セロンを裸にし、あえてフェロモンオーラを発散しないよう演出し撮影。そしてそこにはセックスの喜びも満足感もない。 一方、50代半ばのキム・ベイシンガーに対しては、内からの欲望にあらがえず不倫に走る人妻として、開放感とエロチシズムと充足感を同居させて、カメラに収めています。 二人の女優に対する描き方の違い(セックス描写だけではなく空の色、背景の明るさからして全く違う)は、この入り組んだストーリーを、観客にわかりやすくイメージとして解説してくれます。

少々暗めのストーリーを、現在と過去を交錯させながら描き、徐々に登場人物たちの関係を観客に明らかにし、2時間しっかりと観客を飽きさせない作品です。 女性が生きていくうえで抱える心細さとか不安感とか切なさのようなものがリアルに伝わってくる作品です。 しかし、私が女でないせいか、観終わったとき、「結局のところ、何てことないお話だったなー。」と感じてしまった作品でもありました…。

  

posted by ko-ji at 19:01| Comment(2) | TrackBack(18) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月27日

『トワイライト -初恋-』を観た感想です。

50点(いまいち盛り上がれず)/100点満点中

何人かの方から薦められたのでDVDを借りました。

若い女性には受けるのかもしれませんが、私にとっては、面白く感じられませんでした。トワイライトファンの皆さん本当にごめんなさい。

twilight.jpg

つまらなく感じたことを先に書くと、
1.メインの格闘シーンの迫力がB級映画以下だったこと。
2.エドワードが超人パワーを使って愛するベラを守るシーンが宣伝で使われている駐車場のシーン以外、“ハッと”しないこと。
3.ストーリーに、どうもよそよそしさを感じたというか、描いている題材のわりには緊迫感が足りないというか、…いまいち。

まあ、アメリカでティーンエイジの女の子を中心に大ヒットした原作を映画化し、その子たちがわんさか劇場にも足を向けた作品ですから、私が感情移入できなかったとしても不思議ではなく、若い女性は大いに楽しめばよろしいかと思います。

良かったところは、従来のヴァンパイア作品とは違い、エドワードの仲間たちは森に住む動物たちの血を糧とし人間を襲わないように自らを抑制しているいわゆる“菜食主義的良識あるヴァンパイア”という目新しい設定で、この設定があるからこそベラとエドワードのドキドキする関係が成立するわけです。 更に、エドワードの仲間たちとは敵対関係にある“良識のない普通のヴァンパイア一族”や“ウルフ族”との抗争が描かれていきます。

本作は第2弾が11月28日より公開となりますが、たぶんその後もシリーズものとして4〜5作品は続くのではないでしょうか。 第1作目である本作は登場人物の紹介やら背景の説明の役割も大きく、全体の半分以上をその目的のために使っているのでしょうから、そこのところを大目に見てあげないといけないのかもしれません。 第2弾以降に期待しましょう。
 
 

posted by ko-ji at 16:47| Comment(8) | TrackBack(4) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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